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ずっと愛され続けるパンケーキ

進化系スイーツ

かつてパンケーキと言うと、喫茶店で出てくるおしゃれなデザートでした。あるいは三時のおやつに母親や父親が作ってくれた、庶民派な味わいを誇りながらも少し特別感のある、非常に不思議な食べ物だったかもしれません。

昔あったもので今はなくなってしまっているものは沢山あります。ブラウン管テレビは遠い過去のことであり、今は薄型のデジタルテレビが日本の家庭に存在しています。一昔前までは携帯電話が時代の最先端であったはずなのに、今やガラケーは徐々に後退し、時代はスマートフォンが席巻しています。技術進化によって移り変わりの激しいこれらの電化製品も然ることながら、スイーツというある種の娯楽的文化にも時代による影響は必ず出てくるものです。

日本で昔から存在していたお菓子と言えば和菓子です。お団子やおまんじゅうや大福など、見た目は地味でも甘くておいしいスイーツは沢山あるでしょう。海外との交流が今ほど盛んではなかった大昔を考えてみると、日本人が和菓子を食べ続けていたのは外の文化圏にあるお菓子の存在を知らなかったからです。国境を越えて人や物が自由に行き来することのできる今の時代になってみれば、日本のお菓子が外国の人から評価を受けるように、外国のお菓子が日本人からあこがれの対象とされることも頻繁にあります。

それらのうちの一つがまさしくパンケーキでしょう。今では子供が自分のお小遣いの中から入手できる食べ物も、昔は喫茶店での高級メニューだったこともあります。パンケーキを見たことがない人が多かった時代には憧れの外国文化のように思えていても、今では日本人にとってもなじみ深い、日本独自のスイーツとして確立しています。

そもそも日本人は自分たち以外の教えや考えを学ぶ姿勢が謙虚であり、あらゆるものを素直に取り入れて行こうという気概がある国民性です。学んで取り入れたものは、そっくりそのまま真似するだけでは決してありません。手を加え、工夫を重ねつつ、より日本人好みのものへと仕上げるために努力を重ねます。パンケーキのようなスイーツに関しても同じことが言えるでしょう。

生地に使う材料の割合を変えてみたり、彩りのための工夫をより詳細に凝らしてみたり、あらゆる手を尽くして進化発展を目指してきました。輸入されてきたものが、その国へと逆輸入されていくことも多い日本ですが、手先が器用で勤勉な日本人が手を加えることにより新たな食文化がそこに生まれていくのです。現代のパンケーキは、そうしてできたのかもしれません。